サラダ提案の売場づくりで「シーチキン」の売上は大幅伸長!
迫力ある売場でグランプリ獲得
2025年3月1日から5月31日までを期間に、はごろもフーズが開催した「シーチキンで今日をおいしく! サラダ!ディスプレイコンテストボリュームコース」で見事、グランプリを獲得したのは、ユニーの「アピタ港店」だ。売場づくりを担当したフード&リカー、MDプランナーの山崎幸道氏は、「うれしい。店舗スタッフの士気も上がるため参加してよかった」と素直に喜びを表現した。
ディスプレイを展開したのは、南側入口近く、主通路に面した日配・加工食品売場の催事スペース。来店客の多くが通行する目立つ場所で、はごろもフーズの商品を強くアピールした。
上部には、「シーチキンは皆さまに愛され続けて67周年!!」と記した大型POPを掲げた。さらにユニーのキャラクター「アピタン」を3ヶ所に配置し、アピタの売場であることを来店客に印象づけた。
山崎氏は、売場づくりのポイントについて「ボリューム陳列により、シーチキンを単品訴求することを意識した。関連商材も陳列することで、サラダという食べ方を提案したかった」と説明してくれた。
売場は横4.5m、高さ1.8mと圧倒的な迫力で、来店客からは多くの注目を集めた。売上も上々だった。メインの「シーチキン」は8缶パックの商品がよく売れ、対前年比で約3倍と大幅に伸長、あらためてディスプレイの効果を示す結果となった。
近年は年々競争が激化
衣食住を扱う総合スーパー「アピタ港店」が開業したのは1993年10月。かつてはユニーで最大の売上を誇った時期が長く、現在も名古屋エリアの基幹店舗のひとつとして位置付けられている。とくに食品の売上高構成比は約6割と同社で全店トップクラスの成績を誇っている。
同店は地域一番店として連日、多くのお客で賑わいを見せている。また火曜日は、ユニーが特売を行っていることが地域に広く認知されており、とくに盛況だ。
ただ周辺は豊かなマーケットが広がっているため、アピタ港店の開業後、競合各社の出店が相次いでいる。2014年には大規模商業施設「イオンモール名古屋茶屋」が開業したほか、2023年にはロピアが愛知県1号店を近くに投入するなど、近年、競争はますます激しくなっているのが現状だ。
その中、「アピタ港店」では、得意の食品について鮮度やおいしさ、また旬を打ち出す販促など、集客力ある企画を展開。とくに強い支持を得ている生鮮食品を訴求することで集客を図っている。
こうした状況にあり、ディスプレイコンテストに参加する意義について、山崎氏は次のように語る。「広い売場を活用、楽しさをはじめ価格以外の価値を訴求できる点が大きい」と教えてくれた。
今後も「アピタ港店」ではコンテストにエントリーする意向を持つ。機会があれば、新たな売場づくりにもチャレンジ、来店客の満足度を上げる取り組みを行うという。同店ではさらにユニークな売場づくりが見られそうだ。