手書きPOPなど、オリジナル販促物を駆使し「ドン・キホーテ」らしさのある演出を展開

陳列が得意なスタッフの能力を生かしたいと参加を決定

MEGAドン・キホーテUNY吉良店

理研ビタミン「大陳ディスプレイフォトコンテスト2025」で、グランプリを受賞したのはMEGAドン・キホーテUNY吉良店。日頃から提案や売場演出に力を入れている同店だが、理研ビタミンのコンテストへの参加は初めてだった。

陳列を主に担当したのは、同店食品担当の岡田啓汰氏、同じく食品担当の市川未樹氏、そしてPOPライターの井上美由紀氏の3 人。岡田氏は、「企画の情報はこのエリアを担当する上司から教えてもらいました。理研ビタミンさんの商品をこれまで本格的に売り込んだことがありませんでしたが、大陳を行えば販売実績がつくれるのではないか、と考えて参加することにしました」という。

また市川氏は「過去の受賞事例を研究して、グランプリをとるつもりで参加しましたので、本当にうれしいです。POPライターの井上さんが、イメージを具体化して、販促物にうまく落とし込んでくれたことが受賞につながったと思っています」と話す。

今回の陳列で目を引くのは、やはりドン・キホーテらしさを前面に打ち出したオリジナル性の高い販促物。バックボードやディスプレイが、来店客の足を止める迫力を生み出している。

「日頃から売場演出を考えている市川と井上のコンビは、社内コンテストなどでも賞をもらっており、その得意さを生かし、さらにドン・キホーテの強みである販促POPも生かしたいと考えました」（岡田氏）

各カテゴリーの売上昨年対比が1.4～1.5倍と大幅伸長

㈱PPIH MEGAドン・キホーテUNY吉良店 食品担当岡田啓汰氏（中央）、同店 同担当 市川未樹氏（左）、同店 POPライター 井上美由紀氏（右）

実際の陳列では売れ筋の「ノンオイル青じそ」と、新商品の「ふわじそ」をメインに、店舗入口近くの注目度の高いスペースで展開。メインのアイキャッチとして巨大なバックボードを制作して掲げ、左右に商品の巨大ダミーを配置。

商品は上段にドレッシングを配置し、下段にスープ類や「ふりかけるザクザクわかめ」などを配置した。岡田氏は、「上段の目につきやすい位置に売り込みたい商品を並べ、下段に一品プラスで購入していただけるような商品を並べています。これが当店ではひとつの型になっています。サイドの商品が詰まった冷蔵庫は、使用範囲が広い商品なので、これくらいストックしておきたい、というメッセージを込めています」と説明する。

またPOP ライターの井上氏は、「今回のPOPでは、ドレッシングをサラダ以外に使用できるアレンジの幅広さをアピールする『リケンMagicかけちゃおっ！』という言葉を伝えたかった。焼き肉やたこ焼きなどのイラストで、具体的な食べ方提案を行いました」と語る。

同店の商圏は、古くからの住宅地が多く、来店客層も単身層よりは、3世代家族やヤングファミリー層が多い。利用範囲の広さを訴求することで、家族の多い家庭向けには販売につながると思った。結果としては、ドレッシング以外では「ふりかけるザクザクわかめ」など、定番では扱っていなかった商品が好調で新たな発見にもなったという。

陳列作業中の注目度も高く、来店客からは「何やるの？」などと声をかけられた。さらに驚くのは売上の伸長で、陳列期間のドレッシングやスープの売上は、昨年対比で1.4～1.5倍を超えた。岡田氏は「それだけ売り込みが足りていなかったということですが、カテゴリーの売上に理研ビタミンさんの商品が大きく貢献することになりました」と、今回の取り組みの成果を高く評価している。

ドン・キホーテのキャラクターをあしらったオリジナル販促物で独自性のある演出を展開。イラスト入りのバックボードで食べ方提案を発信すると同時に、楽しく買いやすい売場を実現した