グミの持つポップなイメージをうまく汲み取り幅広い客層にグミの魅力を「発見」してもらう!
物価高の今だからこそ年配層にグミのアピールを
今夏開催された「食感食べくらべ! マロデミーナ ディスプレイコンテスト」の「インパクトコース」で見事グランプリを獲得したのは、トヨタ生活協同組合 メグリア本店だ。
グランプリを獲得した売場は、7月28日から8月10日までの2週間で展開。店内出入り口のすぐ隣という目立つ位置だったこともあり、前年比120%以上の実績を達成したという。
米をはじめ、食料品が軒並み高騰している現在。購買者のバスケットに入る商品数は明らかに減っている。「生活必需品以外は買い控えられる傾向にある今だからこそ、コンパクトで価格帯も控えめなグミの魅力を提案して買上点数アップを図りたかった」と、本店事業部 食品フロア マネジャーの正坂勇人氏は語る。
今回のディスプレイでは、今までグミを手に取らなかった層の取り込みを狙った。中高生を中心とした若者層に人気のグミだが、大々的に売場を作って訴求してみると、年配層から「こんな商品売っていたの? 知らなかった」という反応が多くみられたという。「ご年配の方々はグミを食べないわけではなく、これまでグミを手に取る機会がなかっただけなのだとわかりました。販売するこちら側にも固定観念がありましたね」(正坂氏)
「あの時買って美味しかったから」と年配層の来店客がリピート購入するケースも多く、コンテスト後も売れ行きは好調だという。
年配者からファミリー層まで全ての人がワクワクできるような空間を
トヨタ自動車㈱の互助会組織として出発し、今年で80周年を迎えるトヨタ生活協同組合。その本店である同店は、生協としては珍しく3階建ての大型総合スーパーとして展開。食料品の他に衣料品や雑貨、フードコートなどさまざまな店舗が入居している。
周辺は住宅街ではあるが、近隣には大企業のオフィスや工場、社員寮も立地する。そのため、年配者から仕事終わりの会社員まで、幅広い年齢層が来店するという。
子育て世帯に向けては「すくすく応援事業」を展開し、愛知県が発行する子育て支援パスポートを持参することで特定日に割引を受けることができる。また、店内に子供が遊べるキッズスペースを設けるなど、ファミリー層にも優しい店舗づくりになっている。
さらに週末には、店内特設会場にて子供向けのエアー遊具を設置するほか、物産展などのイベントも定期的に開催。市内外を問わず、たくさんの人で賑わう。
「普通のスーパーにはない、ワクワクできるような非日常を体感できる空間にしたい」と語る正坂氏。ディスプレイコンテストへの参加も、楽しい売場づくりをするための一環として捉えているという。
最後に、今後どのようなディスプレイを作っていきたいか、率直に聞いてみた。
「目に留まりやすい主力品の影に隠された商品を発掘するような企画を考えていきたいと思います。お客さまが今まで知らなかった商品を売場で発見していただき、驚きと共に新鮮さを感じ取っていただくこと。そのワクワクがメグリアの魅力となり、来店動機につながっていくと思います」(正坂氏)




