ゴンドラ2本、柱1本のスペースで「世界の虫と戦うフマキラー!」を訴求
戦隊ものイメージで店内に引き込む
フマキラー ディスプレイコンテスト店舗賞のグランプリ、ゴールド賞に輝いたのは、ドン・キホーテ石巻街道矢本店(以下、石巻街道矢本店)。全国、数百店舗からの応募が集まるなか、これまでの入賞店舗といえば、比較的大きなスペースを使った特設ディスプレイがほとんどを占めてきたが、今回のナンバーワン、石巻街道矢本店のディスプレイは、ゴンドラ2本と柱1本での構成というコンパクトなもの。それでいで、売場を常に顧客視点の売場づくりを意識しているドン・キホーテならではの、引き込み力の強い、訴求力にあふれたものに仕上がっていた。
同店はJR仙石線・陸前赤井駅から徒歩10分、周辺を海や川、田んぼなどに囲まれた、自然豊かなのどかな場所にある。「ですから、この店にとって殺虫剤は重要な商材。店舗の入口に近く、お客さまから目立つところに展開しました」と、メーンで担当した立花美和氏が話す受賞ディスプレイは、ドン・キホーテの公式キャラクター「ドンペン」が5種類のフマキラー製品の力を宿して変身し、「世界の虫と戦うフマキラー!」という壮大な物語が展開されている。
天井から吊るされた巨大なディスプレイ用のパッケージの下、トップボード上で「蚊に効く! おすだけベープ」「一撃噴射! フマキラーワンショット未来」(2025年の新商品)「お肌の虫よけ スキンベープ」「長く効く! スキンベープミスト」「やさしい虫よけ! スキンベープアルコールフリー」という5つのキャラクターが立体的に訴えかける。2本のゴンドラの両端では殺虫効果を表現。ゴンドラの下段は、ラウンドシートで腰巻きされており、戦隊もののステージ感を醸し出している。
商品を並べる間に買場のイメージが膨らむ
当初の構想では、ここまで密度の濃いものではなかったという。しかし、商品が並べられると、どんどんイメージが膨らんだ。キャッチやイラストをあしらったプライスカードで棚札のレール部分がすき間なく埋め尽くされ、社内のPOP担当制作のトップボードが設置されると、いよいよお祭りムードの漂う、にぎやかな売場に出来上がった。
石巻街道矢本店では、毎年のようにコンテストには応募してきた。しかし今回のように、凝ったPOPやトップボードを使ったものは初めてだった。店長の石原雄一郎氏は、今回のゴールド賞受賞を聞き「日用消耗品コーナーで、すごくいい売場をつくっていることはわかっていた。それが評価されて、こういう賞をいただけたのは素直にうれしい」と語り、売場担当の立花氏と木村香織氏は「一生懸命やったので、それが結果に出てすごくうれしい」と口をそろえた。
今回のディスプレイは5月の連休明けから8月いっぱいにかけて展開。その後も長引く猛暑への対応を兼ねて、規模は縮小したものの同様世界の売場が特設された。
「今後も今回のように、いかにして、商品の世界観を楽しく見せ、手に取ってもらえるかをしっかり考えていきたい」と立花氏。木村氏も「こういう機会があれば、ぜひ積極的に参加して、お客さまに喜んでいただけるような売場をつくっていきたいと思います」と、2人とも熱く今後の抱負を語っている。




